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2021.03.10 カテゴリ:, ,

吉村先生に学んで|奥村まこと

過日、東京にございます工務店仲間の大先輩である迎川さんからとある本をいただきました。

この本は私が崇拝してやまない「吉村順三」先生のお弟子さんであった奥村まことさんのブログを文庫にしたもの。市販はされておらず、有志により少数であるが書籍化されたのだそう。そのような貴重な本を迎川さんは惜しみなく私にくださった。

吉村派として貴重な若手の成長を楽しみにされているのでしょう。その期待に恥じぬよう、精進せねばと襟を正されました。しかしながら、正当な東京藝大の系譜は受けておりません。あくまで自称ではございますが、好きである気持ちは皆と同じ。

この系譜は継承するに値しますし、この建築論が住まい手さんに豊かな住宅を供給し、結果日本の住宅を支え、残されていくのだと信じて疑いません。多義的にみてこの本はもはや「バトン」として受け継ぐべき価値があるし、受け継がねばならぬ歴史であると思います。いまの人も、これからの人も。未来の日本建築のために。

 

私がこの本から学んだこと。

この本にはまことさんのフィルターを通した、吉村先生との思い出や学びが綴られておりました。既知であった思い出もあるし、想像通りの人物像がこの本を介して感じられたことがとても嬉しく感じました。

建築という表現は、見た目だけのデザインを真似ただけではその真髄まで宿らないというか、なんだか薄っぺらい。そしていつまで経ってもモノマネで、自分のものには出来ない。表現者としての人間力であったり、感性であったり、そんな感覚的なところから発想は生まれてくるのではないかと、私は信じてやまない。ですから、そのお人柄というものをとても重んじるし、仕草や言葉なんかもちょっと真似してみる笑

「らしさ」ってこういうところから生まれてくるのではなかろうか。表現者としての個性が当然の如く、建築に人間性が憑依する。背伸びした建築はどこかぎこちなく破綻する。設計図の横に上っ面の言葉だけを並べ立てたような建築はなんだか嘘くさいし、何も伝わってこない。愛を感じない。

等身大の自分を建築に投影し、住まい手さんやその土地の周辺環境との会話の中から徐々に形へと帯びてゆく建築。俗世間には評価されてもされなくても関係なく、本当にその場に最小限で最大限必要な形が自ずと見えてくるのだろう。いつになったらそうなれるのかはわからないけれど、日々の鍛錬と意識がいつかその日を迎えるのだと信じて、私は建築人であり続けたいと願う。

この本を通して具体的に学んだことを問われると色々あるけれど、それを言葉にすることがなぜかとても難しい。元々建築もデザインも感覚派なので、そもそも言葉選びが困難ではあるけれど、あえて言葉にしないという選択肢があるのかもしれない。

いま、本当に必要な建築とはなんなのか、現存する建築に対する価値をどう労うべきなのか。この本を通してただただ考えさせられ、そんな時間を与えてくださった時間。

これからの建築人生においてのバイブルとなるのは必至。奥村先生の奥深さを思い知らされた今、改めて先生の図面を見返すと、今まで感じ得なかった表現が見えてくるのかもしれない。その線の意味を知ることが出来るかもしれない。それだけ私にとって大切な一冊。

遅くもなく早くもなく、このタイミングで出会いをいただいた迎川さんに感謝申し上げます。

 

 

 

 

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◆内包する家|栃木県下都賀郡壬生町

4月3日〜11日

◆個々の家|栃木県宇都宮市 ✳︎性能・構造見学会となります。

4月3・4日

◆ホタル山景の家|栃木県大田原市

4月19日〜25日

 

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