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ちゃんとデザイン、しれっと性能

いままでも、そしてこれからも、声高らかに積極的に、温熱に対する性能表示を行うつもりはございません。しかしそれは温熱性能に無頓着という意ではなく、もはや“当たり前”に性能を持たせるという事。過日、北欧での体験や、温熱先駆者からの影響により、温熱に対する意識はだいぶ高まりました。そこで体感し、自身に落とし込んだ成果をこれからの建築に生かしていこうと思います。その目安として「数値」が挙げられると思うのですが、あくまでそれは目安。数字に捕らわれすぎる事なく、そして日本の情緒をしっかりとデザインに落とし込む事が、日本にあるべき建築へと昇華できると思うのです。

 

栃木県における目指す数値の目安

UA値(外皮平均熱貫流率)|0.48以下

C値 (気密性能)    |1.0以下

断熱等性能等級|等級4

 

以上を目標に掲げます。

性能を重視した住宅のそれよりも数値的には劣るかも知れません。しかしながら、その「良い加減」の塩梅がこの辺りだと、僕個人の最適解です。性能を高めることはすなわちコストに反映されてきますし、自由度が奪われデザインにも多大な影響を与えてしまうというもの。一般の方には理解しがたいかも知れませんが、俗世間における「夏涼しく、冬温かい」と謳われる住宅と思って頂ければ理解しやすいと思います。この数値の裏付けとしては、単に断熱性能をあげるのではなく、開口による窓の日射取得、軒の出や庇による日射遮蔽、結露防止に有効な換気で融合される事が重要となります。

そしてもっとも重要な事は、「ちゃんと窓が開けられる」事でしょう。どんなに性能を高めていっても、日本特有の気候の心地よさには決して適いません。

春先の清々しさ、夏の夜の虫の声、秋のささやき、冬の静けさ。

これらと遮断して日本に住まうにはもったいなさ過ぎる。北欧には北欧の、日本には日本に適した建築があります。性能によってデザインを犠牲にする事なく、きちんと、日本にあるべき住まいを模索していきたいと思います。

 

テーマに「ちゃんとデザイン、しれっと性能」を掲げ、“閉じれば性能の開けた心地よさ”を目指します。結果それが、先述したコラム(温熱環境における最適解)での地球規模における環境問題に向き合う、僕なりの回答です。光熱費目安の利己的ではなく、地球と向き合う利他的こそ、真の温熱性能と考えます。結果的にそれが生活を豊かにしてくれるのですから、なにも犠牲はないのです。

 

作例 「ウラの顔をもつ家」

※住宅性能診断士 ホームズ君「省エネ診断エキスパート」

 

目標値である「UA値0.5」を切る結果となりました。

YDK(やれば出来る子)ならぬ、YDI(やれば出来る家)といったところでしょうか(笑)

 

 

 

 

 

 

 

上記の温熱性能は全棟標準ではございません。

予算や要望に応じご提案させて頂きます。