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「素材」を伝える

昨今の住宅では「○○風」と名付けられた「新建材」と呼ばれる材料が多く用いられるようになりました。しかし「○○風」というあくまで雰囲気重視の、いわば偽物なのです。それは経年変化を楽しむことは出来ません。本物の素材は経年変化による味わいを楽しむことが出来ます。また、新建材のすべてに該当するわけではありませんが、その時々に流行という物があるので、時が経過するにつれ古くさく見えてしまい、汚らしくも見えてきてしまいます。
確かに掃除がしやすいと言うことは日常生活において非常に重要かも知れませんが、「汚れる・壊れる・直す」ということを子供達に伝えられなくなってしまいます。良い例として、最近の学校ではあえて木の机と椅子を導入する学校が増えていると聞きます。木の家具は修理が利きますし、意外と丈夫なのです! 確かにメンテナンスの面からみれば石油製品の方が汚れないかも知れませんが、教育の場という観点で捉えるならば「画一された工業製品」には疑問が残ります。
最近の世代では、人間関係や物を大切にするということが欠如しつつあるのではないかと感じています。大人が使い捨てをするようになり、当然子供達はそれに順応していきます。新しくきれいな物がすべて良いとは限りません。新しいのは「畳と妻」だけでいいのです(笑)。

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