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日々のことblog

2025.07.16

現場「メデルイエ」|ヒロの日常

前回のブログでは、「メデルイエ」という住まいの名に込めた想いと、リノベーションに至る背景をご紹介しました。
そこから数ヶ月が経ち、現場は着実に工事が進んでいます。

今回の改修は、いわゆる劇的な間取り変更やフルスケルトン化とは異なります。
暮らしの不便さを感じる部分にだけ、的確に、手を添えるようなリノベーションです。
階段の先にあった暮らしを、これからは1階で完結できるように。それだけでもリノベーションへの大きな価値があるものと思います。
年齢を重ねても無理なく、でも豊かに暮らせる間取りへと整えていきます。


一方で、サッシ類は性能向上のために更新。
既存のアルミサッシを、樹脂サッシまたは二重サッシへと入れ替えることで、断熱性・気密性を向上させています。

寝室の窓は特に印象的な空間にしたいと考え、掃き出し窓をあえて絞り込みました。
窓は単純に大きければいいものではなく、あえて絞ることで、よりその窓が強調されることも可能です。
外部の緑がより引き立ち、静かに落ち着いた空気が流れる空間になりそうです。


床には、長い年月の中で生じた最大20mmの傾きをすべて調整し、地味ながら丁寧な作業で一つひとつ高さを整えていきました。
材料は新築時と同じく地元・日光杉を採用しています。
特有の柔らかな足触りと香りが、これからの暮らしを優しく支えてくれるでしょう。


造作材もすべて無垢材とし、大工が一本一本の材に溝を掘り、仕口を刻み、丁寧に組み上げていく作業には、まるで家具をつくるかのような繊細さと心意気が感じられます。
無垢の素材には年月を重ねる楽しみがあり、住まい手とともに美しく育っていくはずです。


家の顔である玄関には、壁に同じく日光杉の板張りで仕上げています。
訪れる人を迎える場所だからこそ、この家らしい柔らかさと凛とした佇まいを宿したいと考えました。


竣工まで、いよいよあと少し。
丁寧に、確かに、最後までしっかりと手を入れていきます。








ヒロ 拝

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