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作品集Works

新築

田園に佇む家のある縁側

縁側のための家

田園風景に佇む平屋の4人家族のための住まい。
周囲は田んぼに囲まれ、遠くには山並みを拝める、よく言えば長閑、悪く言えば何もない。しかしながらその何もないことこそが特徴として捉え設計を進めました。 住まい手さんは今春に埼玉からここ栃木県へと移住を決意されました。土地の候補はあったものの決め手がなく、私が背中を押させていただき即決。
特徴がないということが最大の魅力でもあるこの土地の捉え方。360°のパノラマをどう傍受するか。東面道路はそれなりに車の往来があり、住宅はまばらなため否が応にもドライバーの視点はこの住宅が目に留まり、視線を感じるかもしれない。とはいえ塀で遮蔽するのは無骨。植栽で視線を遮りつつ、建物を折ることでやんわりと視線を回避することに。 ご所望であった屋根付車庫を本体と繋げ、雨の日でも濡れることなく、また最短で玄関へとアプローチできることは、子育て世代としてはとても重宝するかと思います。
全体構成として、敷地には余裕があるため東西に長い計画は一択し、南面を可能な限り確保。北面にも抜け感があるものの、抜け過ぎは心身の拠り所がなく、所在なく落ち着きが得られないと判断。南面を開口しつつ、程よい具合で北面にも抜けを確保しました。
玄関を抜けるとダイニングからキッチン、リビングへと続きます。入り口の諸室は迷いどころなのですが、あくまでおもてなしではなく住まうための住宅であると割り切り、プライバシー配慮は今作においてはあまり意識せず。 奥には個室が広がり、その途中には水廻りを集約し、キッチンと隣接しているため家事動線に配慮。収納は集約せず、必要なところに必要なヴォリュームを確保しております。 内と外との関係性は常套手段である縁側で曖昧に緩く繋げ、実面積以上のゆとりと豊さが得られることでしょう。

建築地栃木県さくら市
構造木造平屋建
施工期間2021.04〜2022.02
敷地面積414.40㎡(125.2坪)
延床面積79.44㎡(24.0坪) *ガレージ別(+10坪)
家族構成夫婦+子×2

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