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作品集Works

新築

そとつながりの家

設計コンセプト

市内から離れたローカルのエリアが敷地。周辺の恵まれた借景の木々に呼応しながら、ひっそりと佇ませる想いを込めて設計をしました。
敷地は150坪近くあり、拠り所がない敷地ではあるものの、開けるところ閉じるところが明白でしたから、周辺環境に倣った在り方を模索できたものと思います。

外部環境

上下階で異なった屋根形状を持つとまとまりを持たせるのが困難なのが常ですが、下屋の張り出しがボトムの安定感を生んでくれたのではないでしょうか。
2階屋根は太陽光のために切り妻屋根とし、1階部は軽やかな印象を与えたく寄棟とし屋根を薄く仕立てます。
外壁は杉板張で着色は黒色とし、周辺環境から臨める木々の緑と順応するような、無理に色合わせせず、無彩色にてその土地への安定感を図ります。

内部環境

決して広くないLDKは16畳。うちのオーソドックスなスタイルですが、ダイニングの吹き抜けや開口の抜け方を模索し、実面積では計れない奥行きや抜け感を得られたのではないでしょうか。低いところと高いところがリズムを生み出し、程よい心地よさを感じられることでしょう。
キッチン背面には水回りを集約し、1モジュール分のパントリーと書斎兼家事室を設けました。
家事動線の短絡化はもちろんのこと、リモートワークへの音の配慮、収納ヴォリュームなど、ちいさな家とて決して諦めてはならないセクションかと思います。

温熱計画

今回弊社としては初めての試みにご協力いただきました。
それは床下エアコン+アローファン+小屋裏エアコン+1種換気(全熱交換型)の全館空調です。
日中在宅を勘案するとエアコン一台は常時稼働(中間期を除く)でしょうから、床下は冬、小屋裏は夏と、気密と断熱の数値が担保されているからこそのチャレンジ。太陽光パネルを搭載しているため電気代の罪悪感は皆無。
見えない空気との対話の始まりです。

性能表示
基礎|ポリスチレンフォーム断熱材2種 t60
壁 |セルローズファイバー/105mm/55kg/㎡
屋根|セルローズファイバー /250mm/55kg/㎡ 
開口|LIXIL樹脂窓EW(一部木製造作) 
空調|床下エアコン×小屋裏エアコン
換気|第1種(全熱交換型)
UA値|0.39W/㎡・K (5地域 / 等級6)


 建築地  栃木県宇都宮市
 構造  木造2階建 
 施工期間  2024.04〜2024.10 
 延床面積  87.3㎡(26.3坪) 

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